ほんまに放置やなあ。まあ仕方ない。 堤千穂ともいいかげん長いつきあいになります。いつ「はじめまして」の挨拶をしたかも記憶になく、最初に観たのはたしか電夏。チョコの古川さんがまだ役者をやっておられた。シアターグリーンですね。堤に「鵺的面白いよ…
・今回は『修羅』をブラッシュアップして長編化しようというのが元々の企画だった。ところが佐瀬さんひとり決まったきりで男優が集まらず、途中でもう『修羅』は捨て、男優は佐瀬さんだけ、あとは全員女優で固める話にすると方針変更した。 ・つまり状況から…
・ほんと年に二度くらいしか更新しなくなってしまった。つうか公演前と年末にならないと思い出さない、もはやこのブログ。動物自殺倶楽部については触れてもないし。 ・今年は動物自殺倶楽部にはじまり、動物自殺倶楽部に終わった。一月と十二月ですから。『…
・初演時の当日パンフレットに書いた文章を再掲する。 鶴田法男監督とホラー作品の企画を考えていたとき、「これではホラーにならないよ」とよく言われました。自分の考えた構想では、登場人物があまり怪異を怖がらないのです。怪異におびえる人を見せるのが…
・9月3日で配信公演が終了しました。ご覧いただいた皆様、ありがとうございました。というわけで二度目のご挨拶。 ・作品解説的なことはパンフレットをご覧いただくのがいちばん良いと思います。お買い逃しになった方は、観劇三昧で購入可能です。文庫サイ…
むかしむかし、あるところに、ひとりのおじいさんが住んでいました。 おじいさんは一匹の黒犬を飼っていました。 それは犬というには大きすぎ、目は金色に光って、愛らしさよりも禍々しさを感じさせる生きものでしたが、おじいさんはとてもかわいがっていま…
むかしむかし、ある田舎に、一匹のネズミが住んでいました。 ネズミは土に落ちた大麦や、芋のつるを食べて、つましく暮らしていました。 ある日、都会に住むネズミがやって来て言いました。 「そんな食事はもうやめて、いっしょに都会へ来ないか。美味しくて…
むかしむかし、あるところに、一匹のキツネが住んでいました。 ある日、キツネは農夫がブドウを収穫しようとしているところに出くわしました。 キツネはブドウについての知恵があったので、そのブドウがまだ収穫する時期にはないことがわかりました。 農夫に…
むかしむかし、ある国に、嫉妬深い王妃が住んでいました。 王妃は国王の後妻で、亡くなった前妻とのあいだにうまれた白雪姫を憎んでいました。 王妃は真実を語る鏡にたずねました。 「この国でいちばんうつくしいのは誰だ?」 王妃はけっしてうつくしくなく…
むかしむかし、蟹の父親は非道な猿のいじめによって殺されました。 蟹は、猿にうらみを持つ臼、栗、蜂とともに猿をおとしいれ、ついにその命を奪いました。 その後の顛末を、ある高名な作家が小説にしていますが、あれは事実ではありません。 蟹一味は全員逮…
むかしむかし、ある山に、若い夫婦が住んでいました。 夫婦には金太郎という五歳になる男の子がいました。 金太郎はおそれを知らず、親のまさかりを奪い、動物たちにたたかいを挑みました。 夫婦が飼っていた犬を殺し、猫を殺し、それだけでは飽き足らず、山…
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。 おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。 おばあさんが洗濯をしていると、大きな桃が流れてきました。 おばあさんは桃を持ち帰り、おじいさんといっしょにふた…
むかしむかし、ある浜辺で、一匹の海亀が子どもたちにいじめられていました。 そこへ浦島太郎という漁師が通りかかりました。 太郎は子どもたちを追いはらい、亀をたすけました。 亀はお礼に太郎を竜宮城へ連れていくと言いましたが、 「八十歳になる母の介…
・すっかり公演の告知と後書きに特化した当ブログ、とはいえこの後配信公演があるのでネタバレ全開でも書けないし、作品解説的なことは販売用パンフレットで書いたり語ったりしたので、実はそんなに書くことがあるわけでもない。とりあえず何回かに分けよう…
・というわけで新作の情報公開である。明日は優先予約開始ですって。話したいことは多々あれど、とりあえずは劇場で御披露目できることを願います。「化粧品の広告のようなヴィジュアルがかえって怖い」とか「このイメージを盛大に裏切ってくれることを期待…
・あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 ・とりあえず今日が仕事始めなんで書いてみた……んだけど、愚痴にしかならなかったので消しました。七月の台本を書きつつ、仕事がらみのあれやこれやをしています。どうなってるかわから…
・すげえ、今年の元旦以来更新してない。放置も良いとこ。 ・そんなわけで晦日である。今年一年何をしていたかといえば仕事である。ほぼ仕事の記憶しかない。世界は変わったが、自分の生活は変わらなかった。 ・『バロック』を終え、関わっていた芝居は二件…
・あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 ・昨日あらかたのことは書いてしまったので『バロック』の告知を。本チラシは現在作成中、年末に撮影をしてきました。公開までいましばらくお待ちください。自分も仕上がりをたのしみに…
・といってもほとんど記憶が遠い。『修羅』から一年も経ってないなんて信じられないし、『悪魔を汚せ【再演】』も『レネゲイズ』もわずか数ヶ月前とはおもえない。あいかわらず一年はあっという間で、されど出来事ごとに時の流れがちがい、かくして記憶は混…
・『悪魔を汚せ【再演】』について書いていた文章の発表はやめることにした。あまりにもネガティヴだったからである。三兄妹を観ていて、あれは自分の心の裡だとあらためて思ったのが発端だったが、自分の生い立ちからはじめて、いまに到る人格形成について…
・『悪魔を汚せ【再演】』のあとがきは下書きフォルダに入ったままで未完である。書いたり消したりしているうちにこちらの初日が迫った。 ・八十年代半ばに起きた事件にインスパイアされたが現実に取材はしていない。もともとは、『幻魔大戦』の愛読者であり…
・鵺的で初演した作品の再演は初めてである。他にも再演したい作品はあるのだが、いろいろと事情があって、思うようにはなかなかいかない。『悪魔を汚せ』もようやくなんとか再演にこぎ着けた。初演が好評だったのと、チラシのキービジュアルになってくれた…
・いわゆるショーケース的イベントに参加するのは『視点vol.1』「ファイトアローン」につづいて三回目である。これらの経験から学んだのは、乗せる作品は「直球」にすべきということで、初めて観る方が「へえ、こういう劇団なのか」と思い、日ごろ支持してく…
・今年が旗揚げ十周年で、秋に本公演は決まっているが、上半期に何もやらないのも寂しいね、何かやろうか、だが何をやろう、トライアルの第三弾かな……などという話をしていたところへお声がけいただいたのがこの企画だった。渡りに船とはこのこと。ありがた…
・年頭に今年も一瞬だろうと思っていたが、本当に一瞬だった。このところ毎年実感はおなじである。年齢を経るほど歳月が過ぎ去るのが早い。死が近づくのも早い。 ・とはいえ二月の『天はすべて許し給う』は遠い昔に感じられる。先日『死旗』の出演者に会った…
・二月の『天はすべて許し給う』につづき、女性問題を取りあげようと思ったのと、チラシにも書いたように、スエヒロさんへのリスペクトとして「宇宙」を描こうとした結果、このような作品が生まれた。思いのほかエンタメで、思いのほかシンプルな内容になっ…
・このブログはもはや公演の前書きと後書きだけのために存在しているな。 ・tsumazuki no ishiと合同公演をやるという話は随分以前からあって、ようやく今回かたちにすることになった。チラシの裏に書いたことがすべてなので、特に付け加えることはないのだ…
・マキタカズオミには『昆虫系』からうちの芝居を観てもらっている。いつも感想のメールをくれて、たいがいホンは褒めてくれるのだが、こちらの演出にはダメが厳しい。俺に演出やらせろとも言う。じゃあやってくれと言ったのがそもそもの始まりである。基本…
・なんだかんだで良い年だったんじゃないですか。今年は。 ・『フォトジェニック』は遊び倒したし、『奇想の前提』はやり倒したし。『黒子』の劇場版はお客さん入ったし、『宵伽』の第三話は評判になったし、『将国のアルタイル』は好評だったし。終わりよけ…
・いろいろな方から「この発想はどこから思いついたのですか?」と聞かれるのだが記憶にない。もともとは乱歩と正史の書いた事件がすべて現実だった世界の話を想定していたのだが、そのふたりを結ぶものは歴史的事実は別としてきわめて個人的な思い入れによ…