日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

なんか放置気味

・まだ一般公開してないのに放置も何もないですが、まあ忙しいんだと思ってやってください。
・スロウライダーの『クロウズ』を観てきました。初観劇で最終公演とは残念ですが、これも巡り合わせとしか言い様がありません。舞台でゾンビ物をやるという意欲作ですが、ゾンビ物のお約束的展開は冒頭二十分程度で、そこから先はお約束を覆した展開になります。なんというか、「地球最後の男」のラストのさらにその先を描こうとしているというか、とにかくこの世界のゾンビは口もきいて、感情もあり、コミュニティもあって、芸術活動したりもするのです。ロメロですらその萌芽しか描いていない世界観を描こうという志や良し。されどヒロインが「ゾンビと共同生活し、カリスマ的に君臨する女医」にはさっぱり見えず、ただのヤな女にしかなってなかったのは残念でした。