日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

けっきょく

・左横隔膜ヘルニアと診断された。しかもかなり大きいとのこと。困ったのは内蔵の浸出を脂肪が抑えていてくれているということである。つまり肥り気味のおかげで救われているのだ。どうせえっつうのか。とりあえず来週は外科の検診である。
・本チラシとプレス用企画書の作成が佳境である。どちらもかなりいい感じに仕上がりそうでよろこぶ。
小林信彦の『B型の品格』(文芸春秋)を読む。「本音を申せば」本年度版である。あっという間の一年だったが、あっという間に読み終わった。近年の小林信彦を「トシはとりたくないもんだ」的な物言いで軽視している書き込みを見たことがあるが、もうすこし想像力をたくましくした方が良い。時代と自分自身に真摯に向き合う姿勢はかつてとなにひとつ変わっていないではないか。前記の人は当然若い。「老い」について想像しろと言っても、まあ、そいつは無理な相談かもしれぬ。