日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

明けない夜

JACROW#12「明けない夜」を観る。明けない夜はないはずなのに、ここで描かれる夜は決して明けることのない漆黒の闇、そんなお話である。連日大入り満員らしく、さる出演者の方にお願いしてキャンセル待ちで入れてもらった。運良く最前列かぶりつきで堪能。JACROWは「斑点シャドー」から拝見しているが、硬派で骨太な作風に、勝手にシンパシーを抱いている。「斑点シャドー」はどこか私的な気配の漂う作風だったが、前回ではそうした気配は消え失せ、今回もそれはまったく感じられない。作品の器をより大きくし、表現をより広く届けようという意志が濃厚に感じられ、それは大方そうなっていると思う。ラストの字幕、ラストの一場は余計だったかもしれぬ。今里さんの役だけひとり「内面」がなく、超然としているのが印象的。要は刑事以上のなにかに見え、それが意図なら成功している。前回は平山をキャストに呼んでいただいた。また機会あらば、ぜひよろしくお願いいたします。
こういうところに女性をぶつけるってのがそもそも女性を馬鹿にしてる感があって不快なんだけど、そんなの俺だけですか。ついでに言やあ、国民も相当舐められてると思いますが、ちがいますか。ちがわないなら、別にいいです。