日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

師走

・かよ。一年が早すぎる。六月なんてあっという間じゃないか。気が抜けないな。
・昨日は打ち合わせ。M井さんもトシゾーネモトも後は確認だけとなり、晴れて自分ひとりが居残ることに。シリーズ構成なんて寂しいものよ。帰りにしんみりと飲みました。
・帰宅して爆睡し、早朝四時に目が覚めたので、録画してあった『ある戦慄』を見ました。『パニック・イン・スタジアム』のラリー・ピアース監督作品。町山智浩さんが映画特電で取りあげてくれたからかどうかはわかりませんけども、WOWOWが突然オンエアしてくれたのですね。平たく言ってしまうと「無軌道な若造の迷惑行為に電車の乗客が悩まされる話」なんですが、「てめえら、えらそうなこと言ってるわりには大したことねえじゃん」という思想が全編に横溢しており、非常に嫌な後味をたのしめます。「大したことねえじゃん」は登場人物全員に向けられ、かつ観客にも向けられているからですが、観客に対する「問いかけ」が「挑発」の域にまで達しているのがスリリングでした。DVD化希望。
・つづいて『ウォンテッド』を見たんですけど、面白いっちゃあ面白いんだけど、軽いっすなあ。技術に頼りすぎな感が。ドラマあっての映像じゃなくて、映像あってのドラマというか。で、そのドラマも薄いのね。