日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

女優二人

・旗揚げの『暗黒地帯』に出演してくれた細田刑事(妄想の劇団)が引退、郷里に帰る旨連絡があった。せっかくなので一席設けたらどうかと主宰の金沢に連絡したところ、来週にはもう帰郷するという。

今後まったく東京にこないこともない、とデカがいうので、デカが落ち着いたところで、東京に呼び寄せて一席設けさせてもらいます。

来週帰るのに今週連絡を寄越す刑事も刑事だが、わざわざ呼び寄せて一席設けるという金沢も金沢だ。刑事の周辺は最後までこんなであった。郷里での幸運を祈る。
・四谷のCCAAアートプラザにて岡田あがさリーディング公演『INTIMACY』。初めての会場だったが、にしすがも同様廃校を利用した文化施設で、体育館では剣道の練習がおこなわれていたり、ギャラリーでは写真展がおこなわれていたり、庭の遊具では家族連れが遊んでいたりとなかなか楽しい場所だった。あがささんのリーディング、というよりひとり芝居と言った方が適切なステージが45分、佐藤みゆきさんの『くちづけ』プレリーディング15分、アフタートーク15分で計90分弱。時間の多寡はあるものの、内容的には拮抗していて、実質二本立てである。二人の資質の違いがわかったのが個人的には収穫。土曜の午後にこういうものが1500円で観られるのはとても贅沢なことだと思う。帰宅して仕事。つうかなかなか書けない。まだ不調。脳が停止している感じがする。