日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

賀正

・あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
・今年は本厄ということで、元旦から初詣(例年は五日以降、だって混んでるじゃないの)、しっかり厄除けしてもらってきました。暮れはひとり暮らしになってはじめて注連飾りや鏡餅を買って来たりとか。いいかげん大人なんだからおまえ、と自分に言い聞かせるような感じです。ついでに国旗も飾ろうかと思ったんだけど、これがなかなか近所に売ってない(ネットなら当然あるのだが)。ふつう国旗って「何屋」に置いてあるもんなんでしょうね。隙を見て靖国神社で買ってくるかなあ。
・で、四日〆切りなんで休みがないという。たいがいにしてほしいわ。
・暮れに見たシャブロルの『肉屋』は傑作でした。シャブロルとはあまり相性がよくなかったのですが、これははまった。ここに選ばれてたから見たんですけど、ホラーというよりは実に奇妙な恋愛ものです。ただクライマックスはほんとに怖くて、その怖さが徐々に別種の怖さに昇華していくさまが見事であったと。特異な対象との恋愛という意味では、『ロリータ』などちょっと連想しました。『地下組織ナーダ』とか、未公開のなにやら面白げなシャブロル作品も見てみたいところです。