日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

そして最終稽古が終わった

・どうか本番にご期待ください。
・昼稽古で上がりにしたので、ぬことじゃれたり、懐かしい人に電話したり、溜まった録画をRに灼いたりした。来週の今頃、自分はどんな気持ちでいるのだろう。コンクールで受賞の報告をいただいた夜、ふいに自分が泣いたことを思い出した。うれし泣きではない。甘えも言い訳も効かないステージに上がらざるを得なくなったことの辛さを予感して泣いたのだ。あれから十年、自分は少しでも成長しただろうか。実感できるのは面の皮が少しだけ厚くなったことくらいである。