日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

出た出た石が

・昨日深夜というより本日早朝、『批評のジェノサイズ』を読了した直後に腰に疼痛を感じ、これはまさにあの痛み以外の何者でもなく、以後数時間にわたって悶絶した。尿管結石だが、兆候はあったのである。五月に倒れた際、CTスキャンの結果から石の存在は把握されていた。十月の終わり、飲み会の途中で腰に痛みを感じ、「ヤバい」と思ったのだが、そのときは事なきを得た。あれから二ヶ月、やはりただでは済まなかったようで、都合四、五粒(石と言ってもほとんどは砂粒のようなもの)が尿管を通過して行った。人生三度目である。前二回は激痛に耐えかねて救急車を呼んだ。今回は慣れたもので、ひたすら唸ってやりすごした。人間なにごとも経験である。なお『ジェノサイズ』であるが、いろいろ思うところはあったものの、いちがいに判断のつかないところも多々あったので、とりあえず『ゼロ年代の想像力』を読んでみることにした。
・そんなこんなで安静にしている。本厄の年の最後が尿管結石とはおそれいった。踏んだり蹴ったりの波乱の一年だった。しかもあと二日あるし。