日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

生きている

・ただし活力はない。
・きのうはろばの葉文庫『僕らの声の届かない場所』を観劇。お世辞抜きに良い芝居。このところ観たもののなかでは、もっとも「ドラマ」を感じさせられた秀作だった。初演で二時間強だったものをリライトに次ぐリライトを経て九十分にしたそうで、それが奏効したのかと。17日日曜日まで、The Artcomplex Center of Tokyoにて。
阿久根市長のブログがたびたび問題になるので、ちょっとのぞいてみた。見てわかるのは、引用元の底が浅いこと。これではいわゆるネット右翼と変わらない。もっと地元に根ざした具体的なことから自分の問題意識に迫っていけばいいのに、いきなり大きく出るから騒ぎになるのだと思う。こないだ町山智浩さんが引用していた小池百合子の発言も同類で、ネタ元は「日本解放第二期工作要綱」という出自のきわめてうさんくさい代物であり、国会議員が公に取りあげるべき筋のものではない。中央地方を問わず、これが日本の政治家のインテリジェンス能力かと思うと暗澹たる気持ちになる。