・昨日はMU『ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人』のＡバージョンを観劇。『ゴージャスな雰囲気』、絶対王様は未見。どれくらいの脚色が施されているのかはわからない。明転した瞬間から空気が凛と張りつめており、ハセガワアユムの演出家としての力量を再認識。内容も明るいんだか暗いんだかわからないところが良い。『めんどくさい人』は初演を観てるので、大胆な改変に驚かされる。特に後半、初演オリジナルでは登場人物たちが一堂に会し、青い鳥を探しに某山中へ冒険行に出るのだが、そのくだりはバッサリ。初演の名残は前半の展開と役名にあり、武藤敦史→加藤敦、今口勝→今里真、菊池みく→菊地未来、野木→野口雄介、つまり当時の役者の名前をもじったもののままである。あれはあれで破天荒さが面白かったが、今回の再演では荒唐無稽さはほとんどなりをひそめ、とてもビターなバージョンアップがなされている。質はまちがいなく上がっていると思う。Ｂバージョンはどう印象が変わるのか、11日のマチネを拝見する予定。
・本日は二騎の会『Ｆ』を観劇。余命いくばくもない少女と介護アンドロイドの春夏秋冬を描く。きわめてシンプルなストーリーだが、「浴衣を着る」「歌をうたう」「クリスマスツリーを飾る」など、その場その瞬間の行為にエモーションを集約させる戯曲＆演出が見事だった。これぞ演劇って感じ。主演のふたりも好演で、多田淳之介はもっと俳優やった方が良いと思う。
・そして台本が書けねえ。どうすりゃいいんだ。
