日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

そして初日の幕が開く

・人の仕込みの現場を体験するのははじめてである。しかも一日仕込みは久しぶり。アユム君の働きぶりを見ていると、ふだん自分がいかに楽をしているかがわかる。というか初演出のときにはじめて舞監と制作に入ってもらい、「これなら俺にも出来る」と実感したのが独立の契機でもあったので、はなからアユム君の真似は無理なのだ。おのずと頭が下がる。
・ゲネは仕込み日と初日に計二回。ゲネというものは絶望するためにあるので、こんなことでは焦らない。間や動きを調整するのみで、返しは最低限。一昨日書いたように、とっととお客様にぶつけたい、それだけである。
・そして初日の幕が開いたわけだが、われらは非常に良い出来であった。これぞ本番力。あんまり褒めすぎて悪影響が出てもよろしくないので控えめに書いておくと、今回はキャスティングの勝利だった。ありがとう、三人。ミナモザもMUも大いに受けて、初日のお客様には非常にグレードの高いイベントであることをアピールできたのではないかと思う。多くの方にお出でいただき、多くの方をご紹介いただき、多くの方とお話をした。皆さん、ほんとうにありがとうございました。すべてを糧に、これからも良い芝居を作る努力をして参ります。
・というわけで本日二日目、ルデコでお待ちしています。