日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

俺にもブログがあったんだった


・わざとじゃないんですよ。本当に忘れてるんですよ。だめですね、ほんと。
・というわけで新作です。今年の本公演はこれ一本。ここしばらくの心境の変化が如実にあらわれた作品になったんじゃないかと思っております。
・二十代の終わりごろ、安原顯さんが「校長」をつとめる創作学校に通ったことがありました。安原さんはクリエイターは怒っていなければダメだと考えておられ、気に入った作家は誰でも彼でも怒れる人にしてしまう方でした(平田オリザさんまで怒れる人扱いだった)。自分もその影響を強く受け、作品においては常に「怒り」を表現するよう努めてきたのですが、近年、特にネットの世界を眺めていると、無知による怒り、不寛容による怒りなど、傍から見ても安っぽい怒りがあふれ、飽和しているように感じられます。怒ること自体を否定する向きもありますが、自分はそうした考え方には同意できません。ただこの時代、怒りは武器にならないのではないかと思うのです。無知よりは知を、不寛容よりは寛容を。誰もが怒りという棍棒を振りあげているときにおなじことをしても、ただ愚かしさのなかに埋没するばかりです。
・本作の作中人物は怒りますが、作者の自分は怒っていません。こんな気持ちで台本を書いたのは仕事以外で初めてかも。『毒婦二景』の二作を書き上げたときに、次に自分が何を書くのかさっぱり見えませんでした。本作を書き上げたいま、またさらに次に自分が何を書くのかまったく見えません。鵺的は作品的にも団体としても過渡期にあるのだなと実感します。とりあえずいままでの拙作を「なんかイヤ」と感じていた方のご意見をうかがいたいなと思っていたりします。乞う御高覧。
・ところで新進俳優の祁答院雄貴君からお誘いを受けまして、アメーバスタジオプレミアム生放送『祁答院(けどういん)は芸名ではなく本名です!』に出演することになりました。2/8(日)の21:30〜22:30まで配信予定です。よろしければ是非ご覧ください。詳細はこちら



鵺的第九回公演『丘の上、ただひとつの家』
作・演出=高木登
2015年2月11日(水)〜16日(月)
SPACE雑遊
160-0022
新宿区新宿3-8-8 新宿O・TビルB1F

[キャスト]
井上幸太郎
奥野亮子
宍戸香那恵
高橋恭子
生見司織
平山寛人
古屋敷悠
安元遊香

[スタッフ]
舞台監督=田中翼・岩谷ちなつ
演出助手=元吉庸泰(エムキチビート)・田上果林(エムキチビート)
ドラマターグ=中田顕史郎
照明=千田実(CHIDA OFFICE)
音響=平井隆史(末広寿司)
衣装=中西瑞美(ひなぎく
舞台美術=袴田長武+鴉屋
宣伝美術=詩森ろば(風琴工房)
舞台写真撮影=石澤知絵子
ビデオ撮影=安藤和明(C&Cファクトリー)
制作=鵺的制作部・J-Stage Navi
制作協力=contrail
協力=チタキヨ/MU/Saliva/IVYアイビィーカンパニー/エコーズ/株式会社ぱれっと/film_puzzle
企画・製作=鵺的

[タイムテーブル]
2/11(水)19:30
2/12(木)14:30☆/19:30
2/13(金)19:30
2/14(土)14:30/19:30
2/15(日)14:30
2/16(月)14:30/19:30
☆の回終了後、ゲストにチンツィア・コデン氏(演劇研究)をお迎えしたポストパフォーマンストーク開催予定

[注意事項]
※ 受付開始は開演40分前、開場は開演の30分前です。
※ 未就学児童のご入場はご遠慮ください。
※ 開演時間を過ぎてからのご来場はご指定のお席にご案内出来ない場合がございます。
予めご了承下さい。

[料金]
全席指定
前売 3200円
当日 3500円
初日割 2800円
学生割 2500円(J-Stage Naviのみで発売)

[発売]
ローソンチケット 0570-084-003【Lコード:34496】
         0570-000-407(10:00〜20:00)
Walkerplusチケット カード決済またはコンビニ決済(セブンイレブン
J-Stage Navi 03-5912-0840 (平日11:00〜18:00)
こりっちチケット

[問い合わせ]
J-Stage Navi 03-5912-0840 (平日11:00〜18:00)

[公演当日問い合わせ]
鵺的 080-9656-3318(公演期間中のみ)