日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

さよなら、こんにちは

・そんな次第で平山と加藤を送り出し、奥野を迎えることになりました。
・加藤に関しては、退団の意思を告げられたのはだいぶ以前なのです。されど鵺的は辞めても女優は辞めてほしくないという自分の思いがあり、あるプロデュースユニットが劇団化を考えていて、加藤を「ほしい」と言ってくれたとき、ならばいずれ「移籍」というかたちにして送り出したらどうかと、退団は内諾して籍だけ置いていたのでした。そうこうするうちに平山からも退団したいという話があり、本人とも相談して今回同時に発表することにしたわけです。
・プライベートなことなので詳細は書きませんが、平山も加藤もつきあい長いのでね。ほとんど親戚感覚ですから、辞めると言われても悲壮感はなく、いまなお彼らの人生に相伴しているような感じがします。たぶんこれからもそうでしょう。
・いままでお世話になったスタッフ、共演者の皆さん、本当にありがとうございました。平山も加藤も芝居の世界に戻ってくるかどうかはまったく不透明ですが、またの機会があったときにはぜひよろしくお願いいたします。
・そして奥野の入団もしばらく前から内定していましたが、これを機に発表することにしました。演劇に対する前向きな姿勢とか頭の良さとか、ポイントはいろいろありますが、「この人とならいっしょにやっていけそうだな」と思ったことが大きい。こういうことはシンプルな直感が正しいのだと思います。あと自分のわかりづらいボケにも的確にツッコミを入れてくれるのがありがたいです。
・当面は自分と加瀬と奥野で鵺的を営んで参ります。どうか今後ともよろしくお願いいたします。