日日鵺的(新)

演劇ユニット鵺的と動物自殺倶楽部主宰、脚本家の高木登が年に二、三回綴る日々

社会復帰への道

・打ち合わせなどにぼちぼち出席しはじめる。読むべき本、見るべき映画、行かなきゃならない芝居が多すぎ。とりあえず明日は三鷹パラドックス定数です。
白石晃士の『パラノーマル・フェノミナン』と『グロテスク』を見る。『パラノーマル』は白石みずからナビゲーターとして登場、一般から送られた不可解なビデオを二本紹介すると深刻な顔で強調するも、一本目の「ラブホテル」に登場する、顔にモザイクがかかった男役は明白に宇野祥平である。おそらくそこを楽しめない人間にとって本作のハードルは高いが、自分にとっては最高で、白石自身が出演する白石作品にハズレはないと確信する。『グロテスク』は『ホステル』の好評を受けて作られたとおぼしき残虐劇だが、クライマックスの超展開に参った。『口裂け女』の七倍面白かった。
『氷雪の門』が解禁されるとは知らなかった。最近日本テレビでドラマ化もされたが、そんなことも後押しになったのだろうか。あえて祝いの言葉は述べない。公開されて当然の作品が公開されるだけのことだからである。